冷蔵庫の中にずっと放置されているそばつゆがあった。
裏面を見ると賞味期限が大体2日後に切れてしまうギリギリの状態まで追い込まれていた。
これはヤバい。これは蕎麦を食いまくるしかない…
というわけで、せっかく食べるなら美味い蕎麦が食べたい。その辺の蕎麦なんて嫌だという欲望も一緒に叶えるべく、蕎麦で有名な長野県の商品を求めてアンテナショップまで繰り出した。
店頭には色々な種類の蕎麦があり一体どれを買ったらいいやら右往左往してしまった。
埒が開かないのでポップに書いてあった「年越しそば人気ナンバー1」と「人気ナンバー2」、「十割蕎麦」を買ってみることにした。
過去に長野で食べた「くるみ蕎麦」なる、蕎麦つゆにくるみペーストを入れたものがとても美味しかったので、くるみも一緒に購入した。勘で作ってやる!
比較のために西友で一番安かった蕎麦も買い、合計4種類の蕎麦を食べ比べすることになった。
つゆは鹿児島のアンテナショップでそうめんつゆを買ったついでになんとな〜く買った蕎麦つゆだ。
調べてみたが特に有名というわけでも無い蕎麦つゆだった。
蕎麦つゆだけをちょびっと舐めてみた。
何だか結構濃い。そしてお酒のような風味がする…?
このお酒っぽい風味は元々の味なのか、まさか放置しすぎて傷んでるんじゃないだろうな…
お腹を壊しませんようにとハラハラしながら使った。
蕎麦とか茹でる前に「くるみペースト」を作らなければならない。
長野で食べたあの味を再現するべく、そこそこ値段のしたくるみを惜しげもなく粉砕し、そこへ味噌、醤油、砂糖などを加えてねりねりねりねりした。
例のアレみたいなビジュアルはどんぐりクッキーでこりごりだと思ってたのにまた出くわしてしまった。
味見をしてみる。
うん!見た目はアレだが美味しいオソマだ!!
肉なしの肉味噌って感じの味で、坦々麺とかにも合いそうな味だった。
では、下ごしらえが終わったので、激安蕎麦から食べてみよう。
エントリーナンバー1 は「西友の激安蕎麦」
見た目は超普通の蕎麦である。
匂いも特筆すべき点はこれといって無い。
まずは麺のみを啜ってみた。
いつも食べる普通の蕎麦。残念ながらそれ以外の感想はあまり浮かばなかった。
いいんだ。特別でも何でも無い普通の日常は、普通の蕎麦を啜ればいい。
贅沢は、敵だ(嘘。めちゃくちゃ贅沢したい)
次に蕎麦つゆを付けて啜ってみた。
ぬーっ!なんか鼻を抜ける酒感がすごい!味もそこそこ濃い!
いつもは蕎麦をつゆにドップリ付けて啜っているが、ここまで濃いと心の中の江戸っ子が「蕎麦つゆは少し付ければいいんでい!蕎麦の風味が飛んじまう!」って叫んでいる。
麺の3分の1だけつゆを付けると丁度いいくらいだ。
普通の日常を噛み締めたのでここからはレア蕎麦を食べていく。
エントリーナンバー2「おらとこの蕎麦」
茹でるとこんな感じ
西友の蕎麦より色がかなり薄い。
つゆなしで啜ってみる。
さっきより蕎麦の風味が分かる!食べ応えも軽い印象だ。
つゆに付けて啜ってみる。
うーん、つゆの味が濃いせいか蕎麦の風味が隠れてしまった。
せっかくなのでここでくるみペーストを加えてみた
くるみペーストはよく混ぜて溶かしてた記憶がある。
かつて食べた時もこういうビジュアルだったので正解のはずだ。
改めてすする〜〜〜〜〜!!!!
ちょめめーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
圧倒的なくるみペーストのうまさが脳天を突き刺すぅー!!
正直くるみペーストが美味すぎて、蕎麦そっちのけでくるみペーストだけをモグモグ食ってしまう始末〜〜〜〜ー!!!
美味すぎてSUSURUにもなってしまう。
ただ、少しくるみペーストを濃く作りすぎてしまったのか、元のつゆが濃いからか、かなり味が濃くなってしまったので、つゆも長野ベースに合わせる方が良かったかもしれない。
ここは次回の(次回があれば)反省点かもしれない。
エントリーナンバー3「信州の美味しい二八そば」
先ほどの蕎麦も二八だったので、一体どう違うのか?と疑問だったが、予想以上に違っていた。
何が違っていたかはスマホのメモが消えてしまい微塵も思い出せないが確かに違っていた。
違っていたんだ………
許してほしい…
一つ言えるのは、後日余ったこちらの蕎麦を付属の「だし汁」と「かえし」で食べたが、言うまでもなくそちらの方が蕎麦のポテンシャルを引き出せていた。
二八蕎麦は小麦粉が配合されている分蕎麦の風味がより繊細になっている印象があるので、ガッツリ濃いつゆで食べるよりは上品なつゆで食べるのが正解なのかもしれない。
気を取り直して最後は十割蕎麦だ。
こちらは余ったものを最近も食べたので圧倒的にフレッシュな感想が言える。
茹でた時の色合いが圧倒的に濃い!!
iPhoneのポートレートモードだと黄色っぽく撮れてしまうので、蕎麦の色味に近い通常モードで撮影してみた。
色だけで言えば西友の蕎麦も遜色ないが果たして…
全然違う。十割蕎麦、完勝。
「「「「「「蕎麦」」」」」」を食べたければ十割蕎麦を食べろ!!!!!
食べ応え、香り、風味、全てが(当たり前だが)「「「「「蕎麦」」」」」だった。
今まで食べていた蕎麦は何だったんだ…??
そうめん………???
蕎麦湯は比べられなかったが、十割蕎麦の蕎麦湯をいただいた。
つゆは入れずに蕎麦湯オンリーで飲んでみた。
トロッットロ。蕎麦の優しい旨みが溶け込んでおいしい。
素朴な風味が好きな人は無限に飲めると思う。
蕎麦合計4束食べた上に付け合わせをミスり、圧倒的揚げ物を食べたらお腹がパンっっっっパンになってしまった。
それぞれ違った美味しさがあったが、蕎麦つゆのチョイスの影響もあったため、蕎麦のポテンシャルを完全に引き出したとは言い難い結果となった。
また、くるみ蕎麦も長野で食べたものよりしつこさを感じたのでもう一度リベンジしたい。