ポールプリンセスのツイートが流れてきて、色々と思ったので残したい。
ポールダンスの実体をあまり知らない私は、「ポールダンス」と聞くとストリップ劇場のパフォーマンスというイメージが浮かぶので、それを題材にしたコンテンツがかなり堂々と表に出てるのかーと驚いた。
後々調べてみると今では性的な側面を排除した、スポーツとしてのポールダンスがあると知った。
色々と調べているうちに、ふと去年見たストリップの公演を思い出した。
福井旅行の最中、ひょんなことからストリップ嬢の方に似顔絵を依頼されたので、まずはその人をちゃんと知ろうと思い公演を観に行った。
以前どこかでストリップはエロいだけでなく、演者の鍛えられた肉体がハンパないという話を見た事があったので、実際に見てみたいという気持ちもあった。
ストリップはもちろんちゃんと(?)性的な要素はあったのだが、それよりも予想以上に色々とすごくて、もはやエロいという気持ちは微塵も湧かなかった。
すごかったところ
•肉体が本当に綺麗。その方は50代だったが、引き締まりまくった肉体は20代にしか見えない。
•めっちゃ高いピンヒールで軽やかに歩くわ後ろにのけぞりブリッジするわどうなってんの?
•ただ脱いで踊るわけではなく、きちんと演出されている。徐々に衣服を脱いでいくのだが、私が最初に見た演目ではもはや脱ぎきった後の裸体が神々しかった。
•ストリップ嬢本人が、それぞれ自分の演目内容や演出まで全てこなしているらしい。すごい。アーティストやん。
※余談…上野でもその方が出張していたので観に行ったのだが、その時はファンもすごかった。
嬢の決めポーズの時に白いリボンをタイミングよく放ち、嬢を彩っていた。どうやら自主的にやっているそうだ。最初スタッフと勘違いした。
それで、ポールプリンセスの話に戻るのだが、ポールプリンセスで描かれるポールダンスは多分性的なものを排除したスポーツ的なポールダンスだと思う(観たことがないので断定できないが少なくとも全年齢向けなので)
軽く調べた時に、『私のポールダンスはストリップとは関係ない』と前置きしているダンサーもいるという話を見た。
しかし、実際に性的なものとして完全に裸体で踊るストリップ嬢を見たとき、今まで感じたことのない領域の人体への魅力を感じたのだ。
私は美大にいた頃、大学の方針で1、2年の頃はひたすら裸婦を描かされていたので芸術として裸体を捉えるという目線は少なからず持っているのだが、それとはまた大きく違うような気がした。
裸婦モデルさんは、あくまでモデルであり、決して性的な目で見られたいとも思っていないしこちらも敬意を払って接するのが前提である。あと基本動かない。
対してストリップ嬢は「性的な目で見られるのは当たり前」ではあるしそのように見られるように振る舞ってい部分は大いにある。
その前提があるからこそ、日常生活の制約から解き放たれた肉体の動きを見る事ができるのではないだろうか。
もしこの演目を見てから裸婦デッサンをしてたら人体というものに対する可能性やリスペクトは鰻登りだったしもっと良い裸婦デッサンになっただろうな〜と思った。
思ったことを上手くまとめられないが、もんにゃり思った事をまとめると「人体をエロい、エロくないで短絡的に分断するのは本当に勿体ない気がする」。
あと、『エロ』という感情には様々な種類や深みが存在してる気がしてならない。私がストリップに感じたのは『リスペクト•エロ』だ。
みなさん人生に一回くらいはストリップの公演を見に行った方がいい。
ちなみに描いた似顔絵はこちら。相田樹音さんという方。